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新幹線と刑務所

  • 2016年3月31日
  • 読了時間: 2分

3月26日、北海道新幹線が開業し、新青森と新函館北斗が結ばれ、ようやく青函トンネル本来の目的が達成された。昭和63年に、在来線で暫定開業してから28年、北海道民にとっては永すぎた春である。この開業は、東北にとっても北海道がより身近になり、観光産業にとって好機到来である。仙台から新函館北斗まで最短2時間半、昭和63年当時は5時間以上かかったことを考えれば、隔世の感がある。北海道へは飛行機という空中戦から、新幹線が地続きになり地上戦の力量が問われる。今までは、東北の上空を飛んでいたお客を、いかに地上に降ろすことが出来るか、仙台も知恵を絞らなければならない。

 仙台といえば牛タン、食べ物だけでは心許ない。新たな名所旧跡の発掘が課題で、歴史の物語を作らなければならない。従来仙台の名所旧跡といえば、青葉城が筆頭だが、お城がない青葉城では、どうしてもインパクトに欠ける。その弱点を補うヒントが、昨年7月NHKで放送された「ブラタモリ」にある。伊達政宗の第2の居城、若林城である。現在、宮城刑務所になっているが、その中に2本の銘木が眠っている、「臥龍梅」と「幡龍の松」である。150年間、市民の目に触れることなく、刑務所の中でひっそりと生きてきた。仙台の観光資源として、陽の目を見ないのは、本当にもったいない。

 こんな状況を打破したいと思い、昨年8月のブログに書き、折に触れ宮城刑務所の移転と、若林城の庭園化の話をしてきた。そんな思いが通じたのか、今年2月23日と3月14日の2回、河北新報の「声の交差点」に、「若林城跡 市への返還を願う」と「宮城刑務所の移転実現を」と題された市民の声が掲載された。これをキッカケに市民の輪が広がり、市や国を動かし、伊達政宗の400回忌(2035年)までには、この夢を実現したいものである。

 この夢を実現できそうな記事が、3月21日の河北新報一面トップに出ていた。「訪日客増へ文化財拠点化」政府新観光戦略素案に仙台圏復興支援地となる。その中に、「歴史的な建物の修理や城跡の復元」とあり、若林城復元の光明となるかも知れない。この復元が建物の復元ではなく、2本の銘木が主役の仮称「若林城跡庭園」として復元されれば、青葉城と歴史のコラボレーションができるだろう。

 「禁断のお城と2本の銘木」として情報発信できれば、新たな観光スポットに生まれ変わることができる。若林城が宮城刑務所となって150年、歴史に忘れ去られていた2本の銘木が、仙台観光の主役として蘇ることを願っている。

 
 

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