10月27日(金)、イスラム教徒にとって金曜礼拝の日である。当山の近くには、東北で唯一のイスラム寺院があるので、イスラム教徒達が三々五々にお寺の前の国道を、歩いたり、自転車に乗ったり、車に乗ったりして礼拝に行く。彼らの姿を見ていると、その熱心さに驚くと同時に感心させられる。たまには、信者達がお寺の境内に上って来るので、仏像に悪戯されないかと、バーミアンの大仏爆破の映像が強烈だっただけに、少々心配になる。狂信的な信者が、出現しないことを願っている。
中東では、ユダヤ教のイスラエルとイスラム教のパレスチナハマスとの戦争が勃発し、これからどうなるのか宗教が絡んでいるだけに厄介である。イスラエルは、ホロコーストの反省と同情もあったヨーロッパ諸国の後押しによって、1948年パレスチナの地に建国された。2000年前にローマ帝国に滅ぼされ、世界中に流浪の民となったユダヤ人にとって、宿願の新国家誕生であった。新国家イスラエルの誕生によって、この地を追い出されることとなったパレスチナ人にとっては、降って湧いた災難であり、恨み骨髄の出来事であった。しかし、イスラエル人にとっては旧約聖書で神から与えられた約束の地カナン(パレスチナの古名)に戻っただけという認識なので、罪の意識はないだろう。
パレスチナ人は、パレスチナに住んでいたアラブ人なので、イスラエルは多くのアラブ諸国を敵に回す結果となり、これまで4度も戦争を行ってきた。しかし、ユダヤ人とアラブ人は、「信仰の父」と呼ばれるアブラハムを先祖とする、異母兄弟である。アブラハムと女奴隷ハガルとの間に生まれたイシュマエルがアラブ人の先祖、アブラハムと妻サラの間に生まれたイサクがユダヤ人の先祖である。そして、イサクのの子であるヤコブはやがて神から「イスラエル」と名付けられ、これが現在の国名になっている。
ユダヤ教は、日本の神道、インドのヒンズー教と共に、世界三大民族宗教と言われ、その民族だけが信仰する宗教である。今回の戦争は、宗教が絡んだ兄弟喧嘩なので、なかなか和解は難しい。神道と仏教が争いなく共存している日本は、世界的に見れば稀有な国と言えるだろう。宗教戦争のない日本をつくった先人達の知慧と努力に感謝である。
