春彼岸
- 2013年3月29日
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3月23日は、春彼岸明けである。一昨年は、震災の影響でお寺も閑散としていた。今年は、ようやく賑やかさが戻り、墓参の車も新車が多くなり、復興の兆しを感じることができた春彼岸であった。お彼岸は、平安時代に始まった日本独特の仏教行事で、春と秋の2回あるが、そこには仏教の教えが込められている。春分の日・秋分の日を中日といい、前後3日を含め7日間である。7という数字は、インドでは成仏を意味する、聖なる数字である。それは、お釈迦が生まれ落ちた時、7歩あるいて「天上天下 唯我独尊」と言った故事に由来する。そして、彼岸に中日がもうけられているのは、昼と夜の長さが同じであるところからきている。つまり、どちらにも偏らない中道の教えが、仏教の根本であることを、墓参を通じて教えているのである。
青天の霹靂、平成23年3月11日の震災は、春彼岸の一週間前であった。もし、一週間後の彼岸の入り日に来ていれば、お寺の本堂・墓地で多くの死傷者が出ただろう、考えただけでゾットする、何事もなく本当に幸運であった。そして、あの日は平日の友引という、もう一つの幸運にも恵まれた。平日なので法事もなく、友引なので葬儀も納骨もなかった。当山でも、11日が友引なので一日早めて、10日に葬儀を執り行い、危機一髪のところであった。震災後の、本堂や墓地の惨状を見て、背筋が寒くなったのを覚えている。三回忌が終わり春彼岸が過ぎ、改めてお寺で死傷者が出なかったことに、仏様やご先祖様のご加護に感謝である。そして、被災地の一日も早い復興を願わずにはいられない、今日この頃である。