山上裁判と総選挙
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- 3 日前
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1月21日、奈良地裁で開かれた安倍元首相の銃撃事件の裁判で、山上哲也被告に検察側の求刑通り、無期懲役の判決が言い渡された。弁護側の「宗教が関わった虐待の被害者であるという視点が不可欠だ」という主張は退けられ、検察側の「幼少期に不遇だったことは認めるが、犯行とは無関係」という主張が通り、検察側の全面勝利となった。裁判長は、安倍氏については「落ち度は何ら見渡らない」と総括し、山上被告の都合を優先した銃撃には「大きな飛躍がある」と指摘した。 この裁判は、山上被告の安倍元首相の銃撃殺害だけに焦点を当て、その動機やそこに至る悲惨な生い立ちを顧みることはなかった。ようするに、結果だけを評価し原因を考慮しない、それが「大きな飛躍がある」の言葉に繋がったのだろう。しかし、原因のない結果だけというのは、仏教の「因果論」で言えばあり得ない、結果には必ず原因がある。今回の無期懲役の量刑は、結果だけを見て原因を見ない、判決だったといえるだろう。 無期懲役とは、刑期の定めがなく、受刑者が死亡するまで刑が執行される懲役刑で、死刑に次ぐ刑罰で、仮釈放されることはほぼない。それに対し有期刑は、基本的には「20年」であるが、複数の罰がある場合には「30年」が上限で、仮釈放される可能性がある。無期懲役と有期刑の間には大きな差があり、山上被告は情状酌量され有期刑が妥当と考えていただけに、残念な量刑となった。今回の裁判では、「政治と宗教」と「宗教2世」の問題は、ほとんど議論されなかったので、将来の再発防止のためにも、控訴して活発に議論してもらいたいものである。 27日には、第51回衆議院選挙が公示され、12日間に及ぶ厳冬期の選挙戦が始まった。自民党は今回、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と創価学会の2つの宗教団体の支援を受けられず、地力が試される選挙である。頼みは「高市人気」であるが、どのような結果が出るのか興味深い。もし政権交代が起きれば、村山富市首相在任中の阪神淡路大震災、菅直人首相在任中の東日本大震災と、不思議と政権交代時に起きている。「2度ある事は3度ある」老婆心ながら心配になる。