top of page

天災と人災

  • 2012年2月27日
  • 読了時間: 2分

2月21日、政府が首都直下型地震が起きれば、震度7の可能性に言及した。


 先月、東京大学が4年以内に70%の確率と発表して以来、連日のように放映された首都直下型地震の想定モデルは、1855年11月東京湾北部荒川河口域を震源とする安政江戸地震である。安政年間は、地震が多く1854年12月の安政東海地震、その32時間後の安政南海地震を合わせ、安政三大地震と呼ばれる。「天災は忘れた頃にやって来る」といわれるが、皮肉にも1年間に三つの大きな地震が、日本列島を襲った。この歴史的事実を忘れてはならない。日本列島は、世界の0.3%の国土面積であるが、マグニチュード6以上の地震発生率は、世界の20%である。これが地震大国といわれる由縁である。

 一方、地震が少ないヨーロッパは、なぜか戦争等の人災が多い。毎日流れるギリシア危機関連のニュースも、その人災の一つである。1999年、ユーロというスフィンクスのような怪物通貨を誕生させた。ドルと並ぶ世界通貨にしようという、壮大な試みである。すべり出しは順調であったが、2008年のリーマンショックが様々な問題を浮き彫りにした。ギリシア危機は、スフィンクスの謎掛けである。スフィンクスは、エジプトのピミッドに伴う人頭獅身の巨大石像で、元々はギリシア神話に出てくる怪物の名前である。通行人に「朝は四脚、昼は二脚、夜は三脚で歩く動物は何か」と謎賭けし、解けない者を殺していたが、オイディプスによって「人間である」と解答され、海に身を投げて死んでしまう神語である。巨大石像が、そんなスフィンクスに似ているところから、ギリシア人によって名付けられた。ユーロ崩壊の引金をギリシアが引くのか、それとも現代のオイディプスが現れこの難題を解くのか、ギリシア神話の世界が21世紀に蘇った。


 歴史をたどれば、天災が日本人を鍛え、人災がヨーロッパの人々を鍛えてきたことは、確かなようである。

 
 

最新記事

すべて表示
山上裁判と総選挙

1月21日、奈良地裁で開かれた安倍元首相の銃撃事件の裁判で、山上哲也被告に検察側の求刑通り、無期懲役の判決が言い渡された。弁護側の「宗教が関わった虐待の被害者であるという視点が不可欠だ」という主張は退けられ、検察側の「幼少期に不遇だったことは認めるが、犯行とは無関係」という主張が通り、検察側の全面勝利となった。裁判長は、安倍氏については「落ち度は何ら見渡らない」と総括し、山上被告の都合を優先した銃

 
 
山上被告裁判2

12月18日、安倍晋三元首相が2022年7月8日奈良市で銃撃殺害された事件で、殺人などで罪に問われた山上徹也被告の裁判員裁判が結審し、検察側は無期懲役を求刑した。しかい、弁護側は山上被告が旧統一教会に翻弄された生い立ちや悲惨な境遇を考慮すれば、「最も重くても懲役20年までにとどめるべきだ」と主張した。今回の裁判は、宗教団体の「宗教2世」による元首相の殺害という、戦後史に前例がない事件だけに、量刑が

 
 
山上被告裁判

11月20日、安倍晋三元首相の裁判員裁判第10回公判が開かれ、山上徹也被告への初めての被告人質問が始まった。山上被告は、「私たちは統一教会に家庭を破壊された」そして、「家族の人生が翻弄され、教団への復讐心を強めた」と証言した。11月25日の第2回目の証言では、安倍元首相が旧統一教会の友好団体にビデオメッセージを寄せた事が、引き金になったと述べた。それは、統一教会が社会的に認められてしまうという絶望

 
 
bottom of page