top of page

東京都知事選

2014年1月30日
読了時間: 2分

1月23日、東京都知事選が告示され、16人が立候補を届け出た。その中に、「脱原発」を標榜する細川元首相の名前もあり、俄然注目を浴びる選挙となった。それにしても、一地方自治体の選挙に元首相が立候補するとは、驚きである。都知事は、それほど影響力が大きく、魅力的な存在なのだろう。確かに、東京都は日本の人口の一割、1300万を擁する巨大都市である。しかし、歴史を少し遡れば、また違った姿が見えてくる。


1888(明治21)年、現在の都道府県制が出来上がった時、東京の人口は全国第4位であった。それでは、当時どこがNO.1かといえば、東京電力の社長が平身低頭して原発再稼動をお願いしている、新潟県である。この事実は、今ではすっかり忘れ去られているが、明治時代を理解する上で重要である。当時、日本の産業の中心は米作であり、米こそが日本経済の主役であったことを示している。日本で一番多く米がとれ、一番多く人々を養えた新潟県に、一番多くの人が住んでいた。


今では、冬になると豪雪地帯の雪害ニュースが度々登場するが、本来豪雪は天然のダムとして、春に田んぼを潤す大切な資源であった。戦後の高度経済成長によって、ダムが整備されモータリゼーションが到来し、雪は邪魔者になってしまった。豊かな食生活が広まるにつれ、米の消費が減ると共に、雪の資源としての価値も下がった。また人口も昨年、宮城県にもぬかれ、全国第15位まで順位を下げてしまった。栄枯盛衰は世の習いとはいえ、東京都の繁栄と新潟県の地盤沈下は、日本の近代化の光と影を映し出している。その流れを加速させたのが、新潟が生んだ田中角栄元首相であったことを考えると、歴史の皮肉である。


細川元首相は、「殿ご乱心」といわれながらも、都知事選に76歳で立候補した。超高齢化社会の申し子となるのか、年寄りの冷や水といわれるのか、2月9日には結果がでる。東京都知事選は話題満載、華やかである。

 
 

最新記事

すべて表示
豊臣兄弟」3

8月23日、NHK大河ドラマは信長亡き後の後継を争う「賤ケ岳の決闘」が放映された。この戦いで、柴田勝家は秀吉に敗れ自身の居城である北庄城に逃れたが、秀吉軍に包囲され城に火を放ち、妻お市と共に自害して果てた。「賤ケ岳の決闘」での注目の場面は、前田利家が勝家に天下を取るよう懇願したが、聞き入れられなかった。これに失望した利家は、勝家に味方することはなかった。利家と勝家は、越前の一向一揆鎮圧に共に戦った

 
 
豊臣兄弟2

7月26日、NHK大河ドラマ「豊臣兄弟」は、「天下への道」のテーマで山崎の戦いが放映された。山崎の戦いは、秀吉の備中からの中国大返しで主君信長の弔い合戦に挑み、光秀を打ち破った戦いとして有名である。秀吉は、この戦いで勝利したことが、天下取りの第一歩となった。それにしても、備中高松城から山城国山崎まで230キロを、武具を付けて一週間余りで踏破したのだから、驚異的である。  「天下への道」の中で一つ気

 
 
活動期の地球

6月26日、山梨県富士河口湖町で震度6弱の強い地震があり、富士山との関連が心配される。気象庁は、富士山の火山活動に異常はないと発表したが、1707年に大爆発して以来320年間休止している富士山は、過去およそ5600年間に180回もの噴火を繰り返してきた活火山である。記録に残る一番古い噴火は781年の天応噴火で、平安時代には頻繫に噴火したことが記されている。  2011年の東日本大震災は、869年の

 
 
bottom of page